◆最近では静止画をほとんど撮らなくなって、ほぼ動画撮影専用となった感のあるわがRX10M4ですが、動画を撮るにはやや使いにくい部分も気になってきた。

で、動画をよく撮るようになってカスタマイズを重ね、現在のRX10M4はこのような状態▼

まず、動画を撮っていて一番気になったのが「手ブレ」、それも細かい振動のような振れなのだが、原因はもちろん私の撮影スキルの未熟さもあるのだけど、それ以外にもRX10M4ならではの原因もあると感じている。

それは、最大600mmというレンズの焦点距離に対してRX10M4が「軽すぎる」という問題だ。

ここで「え？軽い方がブレないんじゃないの？」と思う方もいるだろうけど、テレ端付近で細かい振動っぽいブレが起こるのは、その焦点距離に対してカメラ全体が軽すぎることが大きな原因となっているのは間違いない。

そう、長くて重たい大砲レンズを付けた一眼レフは確かにレンズを振り回すのに大きな力が必要だが、その分いったん被写体を捉えれば細かい振動のようなブレは起こらない。

この細かい手ブレは静止画撮影ではほとんど問題にならなかったのだが、動画撮影となると映像が細かくブレ続けてしまい、映像のクオリティが著しく低下する。

そこで、下の画像のような対策を施してみた▼

レンズ先端のフード外周に鉛のウェイトを貼り付けてみた。

このウェイトは以前自分のバイク（TLR200）のホイールバランスを取るために買った、貼り付けタイプのバランスウエイト。

これをレンズフード全周に貼り付けてみた。

重量的には155gプラスとなったが、レンズ先端部分のマスが増えた結果、望遠域での撮影時の細かいブレが明らかに減少した。

感触としては同じウェイトをもう一巻き増やせばさらに良くなるような気もするが、RX10M4の大きなアドバンテージの一つである「軽さ」がスポイルされることになるので、どこまで重くするのが良いかバランスを見極める必要があり、今後さらにテストを重ねていきたいと思っている。

そして上の画像で一番目に付く、カメラの上に乗っかっているモフモフの正体はこれ▼

SONY ショットガンマイクロホン ECM-G1。RX10M4内蔵のマイクロフォンは遠くの音はあまり拾えないのに風の音ばっかり酷くて使い物にならないので外部マイクは必須。

以前は社外品の外付けマイクを使っていて配線と電池が必要だったが、これだとRX10M4のアクセサリーシューにセットするだけで全て完結するし、遠くのトリの鳴き声も奇麗に拾ってくれる。

そしてもう一つ、動画撮影の際に大きな問題となったのが、動画撮影ボタンの位置。

デフォルトの動画撮影/停止ボタンは黄丸の部分で、これを親指で押すのは非常にやりにくく、親指をそこに動かすだけで画面が大きくブレてしまう。

なので設定を変えて、静止画のシャッターボタンを動画撮影/停止ボタンに割り当てていたのだけど、それだと動画を撮影する前に本体左上面のモードダイヤルを回して「動画モード」にする必要があった。

まぁ常時動画モードにしておいてシャッターボタンで動画撮影していた時期もあったけど、その状態で撮影中にフォーカス外すと、再びフォーカスが合うまでものすごく時間がかかってしまい撮影チャンスを逃してしまうことがよくあった。

そこで、動画撮影/停止ボタンを親指に一番近いAELボタンに割り当てたのだけど、ボタンが平らすぎて手袋をしているとどこがボタンだかわからないので、旋盤で作った突起をボタンに貼り付けてみた。

手袋をはめていても親指を少しずらせば突起に当たり、それを押せば動画撮影を開始できる。

これならモードダイヤルは静止画撮影のままでいつでも動画撮影を開始できるし、撮影中にフォーカスが外れてしまっても、すぐに動画撮影を停止すれば静止画モードに戻るので、そこでシャッターを半押しにすれば速やかにフォーカスが復帰し、またすぐに動画撮影を再開できるのだ。これはとても実戦的なカスタマイズだと思う。

ついでにもう一点、画像でストラップ取付部にぶら下がっている赤くて丸い部品はこれです▼

ストラップは邪魔な時があるので、ワンタッチで取り付け・取り外しが可能になるアタッチメント。まぁこれは動画撮影のカスタマイズとは関係ありませんが、画像を見て何だか気になる方がいるかも知れないので紹介しました。

以上のカスタマイズで動画撮影のしやすさが大幅に向上したと思われたので、先日雪の積もる奥日光へ行って撮影してきた動画がこちら▼

冒頭にこの日撮影したトリの映像をダイジェストでまとめてありますが、これまでに比べたら少しは映像のクオリティがアップしているのではないかと思っております（←まさに自画自賛！？！？）。

［SONY Cyber-shot DSC-RX10M4］



撮影日：2023年2月26日